「英語学概論」レポで学ぶ、具体例の挙げ方

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レポート課題を読み解く力

慶應通信のレポート課題は、往々にして言葉足らずです。本来であればA41枚くらいで書くべき内容を、たった1・2行で表記することも少なくありません。
したがって、文献以前に、レポート課題を読み解く読解力が必要です。

 

それでは、次の「英語学概論」の課題からは、どのようなことが読み取れるでしょうか。

 

レポート課題はこちらです。※著作権の関係上、課題の文章は変えてあります。

 

英語の語彙や文をとりあげて、認知言語学の観点から考察してください。

 

この課題は前半後半に分かれており、前半では英語の語彙や文を具体例として取り上げるというアプローチ方法が指定されています。後半では認知言語学の観点から考察してくださいという本題が述べられています。

 

一見すると、後半の主題が重要に思えて意識がいってしまいがちですが、実際は真逆です。

 

「認知言語学の観点から考察する」ということは、テキスト内容に沿っていれば何を述べても良いという、かなり漠然とした指示だからです。そのため、何を具体例とするかで、レポートの方向性は180度決まります。

 

このように具体例が非常に重要な役割を果たすので、最適な具体例を選択するためのノウハウを説明します。

良い具体例には形式がある

具体例を挙げる際、それを有効活用するための形式があります。

 

理論→具体例→考察です。

 

具体例を挙げた後は、必ず、補足ないし考察を加えます。挙げっぱなしではNGです。

 

考察内容は、予め述べた理論と関連させます。理論を支持したり、部分的に支持することで、新たな知見を引き出すことができます。

 

この流れを取り入れると、格段にレポートの質が上がるので、実際のレポートを見せながら説明しきます。

 

第2節:スキーマの抽出と拡張

 

前置詞[in]の意味は「〜の中に」という意味である。『学びのエクササイズ 認知言語学』にある「容器のイメージスキーマ」を参考にすると、[in]という語は、「内側と外側の境界ができる」「内側になる内容物は、外側から加わる力から保護されている。」(『学びのエクササイズ 認知言語学』38頁より引用)[in]からこの様にスキーマを抽出してみると、その適用範囲はかなり狭い事が予想されるだろう。

 

そこで次の文の場合にも[in]が対応していることから、スキーマの拡張について考察する。

 

a)I am in the library.
(私は図書館にいる)

 

b)I am in Japan.
(私は日本の中にいる)

 

c)My memories are in my mind.
(私の思い出は心の中にある)

 

上の3つの文を分析してみると、a)のみ囲うものと囲われるものが物理的に明確化できる。b)では囲われる[I]は物理的存在であるが、それを囲う[Japan]は物理的な囲いを持つものではない。内と外を区別できないのも拘わらず、[Japan]という空間の中に人が入っているイメージから[in]のスキーマを拡張して適用したと考えられる。c)はよりこの拡張が見られる。

考察内容から逆算して完全オリジナルの具体例を作る

この節では、[in]という語が、どのようにして現在の意味を持つようになったかについて論じています。

 

[in]を選んだ理由は単純で、考察がしやすいからです。[in]の認識には3つのパターンがありますが、このように数が少なければ、「比較」という方法が取ることができます。

 

たったこれだけで、[in]に焦点を当てた例文を載せて、これらを比較検討するという流れができあがりました。

 

このとき、例文はオリジナルであった方が良いです。良い具体例の条件とは、適切な考察を導くことだからです。

 

テキストや文献から具体例を持ってくるという手もありますが、自分のレポートに適したものがないといYことは、少なくありません。

 

それならば、オリジナルで作ってしまった方が都合が良く、最適なものを載せられれば、テキスト理解を示すこともできます。

 

考察という言葉には、「する」ではなく、「加える」が続きます。ある文脈のうち、どこに注目するかも、どんな内容にするかも、すべて自分で決めて良いのです。

 

自分にはどんな考察ができそうかを考えて、具体例を作ると良いでしょう。

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