サスペンスドラマ

慶應通信の論理学レポートは正しい推論の規定を知ることが大切。真理関数理論と量化理論とは。

実は取り組みやすい科目

今回は論理学について勉強していきます。

 

「論理学」と言うと、なじみのない学問だと思われそうですが、実はほとんどの人が勉強したことがあります。数学の「集合」「命題」という分野が論理学で扱う範囲です。
レポート課題を見ていきます。※著作権の関係上、課題の文章は変えてあります。

 

真理関数と量化理論の違いはどのようなものか。どのような場合に量化理論が求められるかを説明してください。

 

 

今回のレポートのテーマは、課題にある通り、真理関数理論と量化理論の違いになります。

 

真理関数理論と量化理論では、正しい推論を規定する方法がまったく違うので、このレポートの問いは次のように設定すると良いです。

 

真理関数理論と量化理論では、正しい推論はどのように違うのか

 

 

アウトライン作成の準備

このレポートでは、「真理関数理論」と「量化理論」の両方を説明する必要があります。
それぞれ説明が長くなることが予想されるので、

 

第一章:真理関数理論、第二章:量化理論

 

と別々の章の中で節を立てていきます。

 

 

次にレポートで述べなければならない項目を書き出していきます。
今回のレポートの場合は・・・

 

・真理関数理論では、推論の方法として真理値分析を行う。

 

・真理値分析で使用する「文-記号」「真理表」はしっかり導入しないないといけない。

 

・しかしこの方法では、特定の推論に対してうまく機能しない。

 

・これが真理関数理論の限界である。

 

・量化理論では、命題関数と汎化・例化という推論規則を使う。

 

・この方法によって、真理関数理論の欠点を補う事ができる。

 

・それぞれの要点をまとめた結果、違いについて述べる。

 

 

かなり長いレポートになりそうですが、なんとなく流れをつかめましたね。
この大まかな流れを作るときのポイントは、セミナーメールの方でも説明していますので、こちらもご覧になってください。

論理学レポートのアウトライン

序論と節立ては、次のようになります。

 

序論

 

本レポートでは、真理関数理論による推論を第一章で、量化理論による推論を第二章で分析する。
「推論を正しく行う事」という観点に注目して、両理論の相違点を考察したい。

 

第一章:真理関数理論

 

第一節:文を関数とみる事

 

第二節:結合子(否定・連言・選言・条件法ごとに真理表)

 

第三節:論理式(恒真の場合の真理表)

 

第四節:正しい推論

 

第五節:真理関数理論の限界

 

 

第二章:量化理論

 

第一節:命題関数

 

第二節:推論の構造

 

第三節:定言命題(全称[特称]肯定[否定]命題ごとに、命題関数として記号化する)

 

第四節:推論規則(真理関数理論に加えて、普遍汎化・存在例化・普遍例化・存在汎化を導入)

 

第五節:正しい推論

 

 

第三章:まとめ

真理関数理論の推論

真理関数理論と量化理論では、推論の方法が違うので、正し推論である決め手にも違いがあります。

 

簡単に言うと、

 

真理関数理論・・・真理値分析をして恒真となるか

 

量化理論・・・さまざまな推論規則を使って、前提から結論を導けるか

 

となります。
「恒真」や「汎化・例化」は論理学ではとても大切な言葉ですので、実際のレポートを見ながら、理解を深めていきましょう。

 

 

第1章 第4節:正しい推論

 

正しい推論と論理式の間には、どのような関係があるだろうか。本節では、真理関数的に正しい推論というものを明らかにしていく。私たちが直感的に正しいと感じることができるような推論を例に挙げ、考察を加えていく。

 

(前提1)「私は晴れたら、遊びに行く」
(前提2)「私は遊びに行ったら、野球をする。」

 

(結論)「ゆえに晴れたら、野球をする」

 

この推論は、誰もが疑う余地なく正しいと感じるはずである。そこで真理関数理論に則りみていきたい。まず、「晴れる」に文-記号「p」、「遊びに行く」に文-記号「q」、「野球をする」に文-記号「r」を与える。

 

前提1は「p→q」、前提2は「q→r」、結論は「p→r」となる。前提の連言と結論を条件法にすると(この論理式を推論式という)、((p→q)∧(q→r))→(p→r)となる。

 

推論式の真理値分析をすると、

 

 

 

恒真である。

 

つまり上記の推論式は、前提の真偽にかかわらず、それを正しいと認めたときに、結論が必ず恒真になる推論であることを意味する。この事から、推論に対応する推論式が恒真であるとき、正しい推論であると言える。

 

 

真理関数の解説

真理関数理論では、推論式が恒真であれば正しい推論であると言えます。
しかし、直感的には推論の正しさが明らかなものでも、推論式が恒真とならないものも存在します。この原因は、命題そのものに記号をあてることであり、語の役割が無視されてしまうことにあります。
また、推論の例はテキストに載っていますが、できるだけ自分で考えるとよいです。真理表のスペースを作って、本当に恒真となるかを示しましょう。

量化理論の推論

第2章 第5節:正しい推論

 

(前提)「すべての馬は動物である」

 

(結論)「馬の頭はすべて動物の頭である」

 

前提を「どんなものxに対しても、xが馬ならば、xは動物である。」と言い換えると、「F(x):xは馬である・G(x):xは動物である」を導入することで、前提は「∀x(F(x)→G(x))」と記号化することができる。

 

同様にして、結論を「どんなものxに対しても、xが馬の頭ならば、xは動物の頭である」と言い換えると、「H(x):xは馬の頭である・I(x):xは動物の頭である」を導入することで、「∀x(H(x)→I(x))」-@と記号化する。

 

しかしながら、この記号化には不十分な点があり、このままでは推論を進める事ができない。それは前提と結論の間に共通の記号が見られないことである。具体的には、「馬」と「馬の頭」の関係である。私たちは、「馬」の「頭」=「馬の頭」であると「勝手に」認めてしまっているが、この点も推論式上で定義する必要がある。

 

そこで「H(x,y):xはyの頭である」の導入が必要になる。そうすると最終的に結論は「∀x(ヨy(F(y)∧H(x,y)→ヨy(G(y)∧H(x,y))」と記号化できる。

 

これから推論を始めるにあたり、次の前提を追加する。
任意の馬の頭を取り、それをuと名付けると、「ヨy(F(y)∧H(u,y))」。

 

uを頭とする馬がいるから、その馬をVと名付けることができる。

 

これが存在例化であり、「F(v)∧H(u,v)」-Aとなる。

 

前提ですべての馬が動物であることを、そしてvという馬がいるという2点から、vは動物であるといえる。

 

これが普遍例化であり、「F(v)→G(v)」-Bとなる。

 

B、Cを真理関数理論で扱い、BのF(v)の場所をG(v)に置き換える。よって「G(v)∧H(u,v)」-Dが得られる。

 

Dの式は、uを頭とする動物vがいることを示す。特定の存在が認められたら、それと同種のものの存在保証ができる。これが存在汎化であり、「ヨy(G(y)∧H(u,y))」となる-E

 

そして、A、Eを条件化して、「ヨy(F(y)∧H(x,y))→ヨy(G(y)∧H(u,y))」-F

 

ここで、uは任意の馬の頭であったので、すべてのものに対しても成り立つと言える。

 

これが普遍汎化であり、「∀x(ヨy(F(y)∧H(x,y)→ヨy(G(y)∧H(x,y)))」と結論できる。

 

 

量化理論の解説

量化理論では、命題の主語と述語を区別して記号化します。

 

命題が正しいかどうかは、主語と述語の関係によって決まります。これが命題関数の考え方です。複雑な推論にも対応させるため、「すべての」や「ある」を意味する量化記号や、4つの推論規則、真理関数的な論法も取り入れています。

 

つまり、量化理論は真理関数理論の不十分性を補う「拡張した理論」とみることができます。

 

 

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