慶應通信のレポートの書き方:公共性がある文章の特徴

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文章の公共性

レポートの文章には、「公共性」と「客観性」という2つの性質があります。

 

このページでは、レポートの公共性について解説します。(客観性についてはこちらのページをご覧ください)

 

あなたは、「公共性」という言葉についてどれだけ理解していますか?

 

「公共性」とは、公に共通であり、皆に開かれているという性質であり、その程度を示す概念となります。バスや水道など、公が運営し、皆が使用するものは公共性が高いと言えます。

 

この公共性は文章にも存在します。

 

例えば、友人間のメールと多数の人に向けたメーリングリストでは、文章の公共性は異なります。

 

前者は限定的で閉鎖的なコミュニケーションなので、公共性は低いと言えます。あくまで相手が理解できれば良いので、内容の自由度は高く、表記や文法といった表現方法にあまり気を付ける必要はありません。

 

一方、後者は皆に公開したコミュニケーションなので、公共性は高いと言えます。適切な話題の下で、誰でも理解できる言葉を選び、社会通念に留意した表現を心掛ける必要があります。

 

このように文章の公共性の違いは、内容や表現に影響を与えるということを認識してください。

分かりやすい文章

公共性がある文章は、第一に「分かりやすい」という特徴を持ちます。立場や状況が異なる人が読むことを踏まえ、すべての人が理解できるよう配慮する必要があるからです。

 

そのため、難解な言い回しや、意味不明の用語は避け、読み手にとって分かりやすいかどうかを気にしなければなりません。

 

これは、レポートにも当てはまります。

 

実際のところ、レポートは極めて公共性が高い文章です。レポートを提出するということは、慶應通信という公に対して共通の課題を提出し、誰でも確認できる持論を発表したとみなされるからです。

 

そのため、レポートを書く際は、まずは「分かりやすい文章を書こう」という気持ちを持ってください。

 

難しい用語が少なく、内容が簡潔にまとまっていて、読み手に疑問を与えない論理的な文章を意識することが重要です。

 

たまに難しい用語を並べ立てて、自分でも何を言ってるか分からないまま提出してしまう人がいますが、これは文章の公共性を無視していることになります。

 

こうした文章はレポートに不適切なので、内容はそのままに、表現だけ平易にする方法について学んでください。

話題に論じる価値がある文章

公共性がある文章は、第二に「話題に論じる価値がある」という特徴を持ちます。多くの人にとって関係ない話題を扱った文章は、内容に関わらず意義の総和が少ないからです。

 

レポートでも同じです。

 

テーマや問いを決める際は、学術的に論じる価値があり、レポート課題から逸れていないかを考えないといけません。

 

これは、「自由に論じなさい。」というレポート課題では、特に重要な考え方となります。

 

例えば、「ガンダムが好きだから、これについて論じよう」と考えたところで、趣味の範疇に終始したら論じる価値がありません。反対に、同じガンダムでも、学問ベースで述べることで意義ある帰結に結び付けられれば、公共性は保たれます。

 

また、「AについてBを踏まえて論じなさい。」というレポート課題にも注意が必要です。

 

このレポート課題ではAがテーマであり、Bは補足に過ぎません。それにも関わらずBをメインに述べたら、課題から逸れてしまいます。反対に、BというアプローチからAについて述べることができれば、公共的な文章に生まれ変わります。

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