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考察の題材
レポート課題には「考察を加えなさい」という指示があります。「考察」という言葉は日常的に使用する反面、完全に理解している人は少ないと言えます。
ただ、この認識がアヤフヤなままレポートを書くと、的違いな文章になってしまい、レポートの要件を満たすことができません。
このページでは、考察に関する正しい知識を教えます。
「考察」という文字を分解すると「考えて察する」となります。「察する」は「予想する」という意味なので、考察には「考える」だけではなく、「予想する」というニュアンスを含むことが分かります。
ところで、「予想する」とは現在の事実をもとに不確定な未来を考えることです。例えば、天気予報は現在の空模様という事実をもとに明日の天気を予想します。
このように予想には、先立つ「題材」が必要です。
考察の場合、それは文献です。
したがって、考察とは文献を題材としてそこから何が言えるかを予想することだと言えます。
もちろん、レポートである以上、単なる予想を越えた科学的分析でないといけません。
ここで役立つのは「その事実は何を反映しているか」という思考です。ある事実の特徴を要素ごとに分析すれば、次に起こり得ることを予想できるからです。
例えば、「若者の選挙離れ」という社会問題があるとします。
この事象の具体的な問題点を知りたければ、選挙離れに至った経緯や選挙離れの現状などを要素ごとに分析します。様々な観点から1つの事象を眺めることで、「その結果どうなるか」について正確に予想できるようになるからです。
このような科学的予想だけが考察なので、単なる主観と混同しないようにしてください。
考察対象の見極め方
ところで、レポートでは考察を「する」ではなく、必ず「加える」という言い方をします。
これには理由があります。
考察は特定の箇所にしか行えないものでなく、すべての文に対して「加える」ことができます。あくまで自発的に行い、何を対象とするかは人ぞれぞれなので、考察を「自ら加える」という言い方をするわけです。
そこで、考察対象の見極め方を教えます。
何度も説明している通り、考察は単なる未来予想を科学的分析に高めるために行います。
そのため、ある事実と科学的知識が繋がる点に対して加えます。
この科学的知識は、自分の得意分野で構いません。
例えば、マルクス理論に詳しければ、あらゆる社会学上のテーマに対して、「マルクス理論」からアプローチします。
このように自分の得意分野から眺めることで、初見の内容でも科学的かつ論理的な記述が可能になります。
レポートを書く際は自分の得意分野に持ち込むことを考えましょう。
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