入学課題の書籍の正しい選び方

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慶應通信の志望理由書で最も難しい問題が②です。

大きな理由の1つに、「書籍の選択」という要素があります。

どのような書籍を選ぶかによって、文章の内容や書きやすさが変わり、出願書類として適切な書籍を選ばないといけません。

難しすぎる書籍ではうまく論評できず、適切でない書籍では選考で不利に働きます。

逆に言えば、自分の能力に見合い、かつ大学ウケが良い書籍を見つけることができれば、スムーズに論評を進められます。

このページでは、最適な文献の選択方法について解説します。

まず、問題②の内容を見てみましょう。

②自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。

大学から書籍の指定はなく、書籍に関する指示は「自分の学びたい学問領域に関わる書籍」の1点です。

そのため、誰もが知るような名著や元々好きな著者から選んでしまいがちですが、これらの書籍は簡単に入手できても、論評が進まず、結局時間を消費することになります。

よくあるケースが、自分の知識量と見合わない難しい専門書を読もうとすることです。

例えば、教育に関心があるからと言って、ルソーの『エミール』を読む人がいます。ただ、これは入学後に専門教育科目で学ぶべき分野なので、入学前の人が論評できるような題材はありません。

また、極端にセンセーショナルで、趣味趣向に偏った書籍を読む人もいます。こうした主観的な内容は学術的意義が乏しく、客観的な論評は難しくなります。

ここまで読めば、「自分の学びたい学問領域に関わる書籍」の選び方について、1つの基準が浮かび上がってきます。

それは、志望学部の基礎的な分野について、専門知識がなくても理解できる題材を扱う、一般書です。

あくまで一例ですが、文学部なら文学表現、経済学部なら経済原論、法学部なら法の解釈など、総合教育科目レベルの分野に着目し、論評しやすい題材を取り扱う書籍を選ぶと良いでしょう。

このようにして、入学前の人でも無理なく読める分野が決まりました。ただ、その中から書籍を選ぶ際、気を付けることがあります。

それは、論評しやすい題材を取り扱っているかどうかです。

よくある失敗として、教科書や参考書のような「勉強の解説書」を選んでしまう人がいます。

具体的な題材を扱う一般書と違い、解説書は正しい内容が記載されるので、一方的に受け取る以外にありません。また、各章で内容が独立しているので、特別な題材を扱っていない場合がほとんどです。

ただ、著者の意見などの題材がなければ、論評の余地がありません。そのため、単なる勉強の解説に終始しない、具体的な題材を扱う一般書を選ぶようにしてください。

最後に、大学ウケの良い分野と題材を教えます。

それは、総合教育科目レベルの基礎的な分野かつ社会情勢を反映した題材です。

総合教育科目は全学部共通で履修するため、大学生に必須の基礎的で重要な分野を扱います。こうした分野に入学前から関心を持ち、論評する姿勢はとても良い印象を与えます。

学びたい分野で迷ったときは、大学公式サイトのシラバスで調べてみましょう。

また、「Society 5.0」や「SDGs」など、社会情勢へ目を向けることは学問に欠かせません。こうした社会的意義のある題材と学びたい分野を掛け合わせることによって、「実学の精神」が生まれるからです。

この視点は書籍選択の際だけでなく、論評の際も意識してください。

最初にも書きましたが、どのような書籍を選ぶかによって文章は左右されます。選び方が分からない人は、無料メルマガに登録して直接ご連絡ください。

慶應通信の入学課題の書籍の正しい選び方