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不合格には理由がある
慶應通信の入学者選抜は、100%合格できるわけではありません。実際に、不合格となった方から連絡をいただくこともあるので、きちんと選抜されていることは明らかです。
私がこれまでに不合格のご連絡を受けて感じたことは、不合格には不合格となる理由があるということです。
慶應通信の入学者選抜で不合格になりやすいのは、次のような文章です。
・Q&Aが成り立っていない文章
・学部の趣旨にそぐわない文章
・字数が著しく少ない文章
このページでは、慶應通信の入学者選抜で不合格となる文章の特徴について解説します。
慶應通信の入学者選抜は、課題に対して文章を作成する志望理由書で、ほとんど合否が決まると考えられます。
例年、次の内容が公式HP上で公開されています。
@志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、「過去の学習経験」、「将来の展望」のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。
A自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。
Bなぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。
Q&Aが成り立っていない文章
それでは、「Q&Aが成り立っていない文章」について、問題@を例に挙げて解説します。
@志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、「過去の学習経験」、「将来の展望」のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。
まず、「大学とは関係ない内容」を述べた文章は、不合格になりやすいです。
この問題では「大学で学びたい内容」が問われていますが、なぜか「大学以外」で学びたい内容を述べてしまう人がいます。
例えば、仕事で学びたい内容を中心に、業務上のエピソードや今後どうしていきたいかを述べても、出願書類としては価値がありません。
このような出願の趣旨そのものを理解していない文章は、基本的に不合格になります。
次に、「学びたい内容」が明確に読み取れない文章も、不合格になりやすいです。
この問題で最も重要な「学びたい内容」について、非常に漠然とした記述をしてしまう人がいます。
例えば、「経済を体系的に学びたい」や「法律の知識を深めたい」と述べても、大学側は一体何を学びたいかをイメージできません。
このような文章も、問題の解答となっていないので、不合格になる可能性が高いです。
最後に、「過去の学習経験」が述べられていない文章も、不合格になりやすいです。
「過去の学習経験」とは、勉強内容やその過程が該当します。もちろん、学校だけでなく仕事で必要になり、勉強した内容も含みます。
ただ、ここで勉強内容ではなく、なぜか「勉強の必要性」を述べてしまう人がいます。具体的な学習経験が問われているのに、抽象的な意気込みを述べても、大学側は出願に至る経緯を理解できません。
このようなピントがズレた解答も、入学後の勉強は難しいと判断され、不合格になる可能性が高いです。
学部の趣旨にそぐわない文章
続いて、「学部の趣旨にそぐわない文章」について、問題Aを例に挙げて解説します。
A自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。
慶應通信の各学部には、それぞれに学びの趣旨があります。根本には「善」への希求が存在しており、主に文学部では人間社会について、経済学部では経済の仕組みについて、法学部では法の解釈について学びます。
こうした根本的な趣旨にそぐわない文章は、不合格になる可能性がありあります。
例えば、文学部を志望しているのに文学作品の意義そのものに否定的であったり、法学部を志望しているのに法令遵守に対して懐疑的な主張をする人がいます。
これでは、その学部で学ぶ者として根本的に問題がありますし、仮に入学しても有意義に学ぶことは難しいと捉えられてしまうのは、当たり前の話です。
また、そのような書籍を選択することも良くないと言えます。
例えば、架空のタイトルですが、『文学作品が人類を滅ぼす』などという文献を選択したとします。
この場合、数ある書籍からわざわざそのタイトルを選択したこと自体、問題視される可能性があります。仮に上手く批評できても、こうした文献選択が選考に有利になることはなく、むしろ不利に働くと考えられます。
※文献選択のポイントは、こちらのページで解説しています。
他には、一般常識からかけ離れたことや、社会通念上適切でない内容の文章も同様です。
このような学部の趣旨に反していたり、大学で学ぶ者として問題があると捉えられるような文章は、不合格になる可能性が高いです。
文字数が著しく少ない文章
最後に、「字数が著しく少ない文章」について、問題Bを例に挙げて解説します。
Bなぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。
慶應通信の志望理由書には、字数制限が設けられています。そのため、内容だけでなく字数も選考に含まれ、あまりに少ない場合は評価は下がる可能性があります。
字数制限がある場合、一般的に9割以上記述することが求められるので、可能な限り、制限目一杯に記述することを心掛けましょう。
例えば、上記問題の場合、150字が制限なので、135字以上150字以内で作成すべきと言えます。
問われている内容がシンプルだからと言って、100字にも満たない文章は不合格の原因となりますので、注意してください。
また、志望理由書以外にも、自分自身の「性格」や「特技」を記述する欄があります。
こちらも100字程度と記載があるにも関わらず、「優しい」や「暗記」などと単語レベルの回答をしてしまう人がいます。
当たり前ですが、字数制限が設けられている以上、文章の形にまとめる必要があります。
長所と短所に分けて述べたり、エピソードや留意点を添えるなどして、丁寧な記述を心掛ければ、おのずと適切な字数に収まります。
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