慶通入試で不合格となる文章の特徴

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不合格となる文章の特徴

慶應通信の入学者選抜はほぼ全入ですが、100%合格できるわけではありません。実際に不合格となった方から連絡をいただいているので、出願書類によって選抜されていることは明らかです。

 

私がこれまで不合格書類を読んで感じたことは、不合格にはそれなりの理由があるということです。

 

慶應通信の入学者選抜において、不合格となるのは次のような文章です。

 

・Q&Aが成り立っていない文章

 

・学部の趣旨にそぐわない文章

 

・文字数が著しく少ない文章

 

このページでは、慶應通信の入学者選抜で不合格となる文章の特徴について解説します。

 

慶應通信の入学者選抜は、大学志願書、志望理由書、志願者情報カードの3種類の出願書類で行われます。このうち課題に対して文章を作成する志望理由書で、ほとんど合否が決まります。

 

志望理由書では次の3題が問われます。

 

@志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、「過去の学習経験」、「将来の展望」のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。

 

A自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。

 

Bなぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。

Q&Aが成り立っていない文章

それでは、「Q&Aが成り立っていない文章」について、問題@を例に挙げて解説します。

 

@志望した学部・類で何を学ぼうとしているのか、「過去の学習経験」、「将来の展望」のいずれにも触れながら、具体的に述べなさい。

 

まずは、大学とは関係ない内容を述べた文章です。

 

この問題では「大学で学びたい内容」が問われていますが、なぜか仕事で学びたい内容について述べてしまう人がいます。業務上のエピソードを中心に述べ、今後どうしていきたいかを語ったところで、出願書類として意味がありません。

 

このような出願の趣旨そのものを理解していない文章は、容赦なく不合格となります。

 

他には、学びたい内容が明確に読み取れない文章です。

 

この問題で最も重要な内容について、漠然と解答してしまう人がいます。「経済を体系的に学びたい」や「法律の知識を深めたい」と述べたところで、大学側は一体何を学びたいのかイメージできません。

 

このような文章も問題の解答となっていないので不合格となります。

 

最後に、過去の学習経験が述べられていない文章です。

 

過去の学習経験とは、勉強内容やその過程が該当します。もちろん、学校だけでなく仕事で必要になって勉強した内容も含みます。

 

ただ、なぜか学習の必要性について述べてしまう人がいます。具体的な経験ではなく、意気込みを述べたところで、大学側は出願の経緯を理解できません。

 

このようなピントがズレた解答も、入学後の勉強は難しいと判断されて不合格となります。

学部の趣旨にそぐわない文章

続いて、「学部の趣旨にそぐわない文章」について、問題Aを例に挙げて解説します。

 

A自分の学びたい学問領域に関わる書籍を一冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自分の視点から詳しく論評しなさい。

 

慶應通信の各学部には、学びの趣旨があります。根本には善への希求が存在し、文学部では人間社会について、経済学部では経済の仕組みについて、法学部では法の解釈について学びます。

 

当たり前ですが、これらの趣旨にそぐわない文章は不合格となります。

 

なかには、文学部なのに文学作品の意義に対して否定的であったり、法学部なのに法律遵守に対して懐疑的な主張をしてしまう人がいます。

 

例えば、「法律は必ず守らないといけないと思い込んでいた。」などと述べた場合、法学を学ぶ者として根本的に問題があると捉えられます。どのようなニュアンスであっても問題視されるので、このような表現は避けなければなりません。

 

また、そのような書籍を選択した場合も同様です。

 

架空のタイトルですが、『文学作品が人類を滅ぼす』という文献に賛同した場合、文学部に入学して有意義に学べるとは思えません。うまく批評したとしても、そのタイトルを選択したこと自体が問題視されるので、選考において不利となります。

 

その他、一般常識からかけ離れたり、社会通念上適切でない内容の文章も同様です。

 

このように学部の趣旨に反し、大学で学ぶ者として不適格と判断される文章は、内容に関わらず不合格となります。

文字数が著しく少ない文章

最後に、「文字数が著しく少ない文章」について、問題Bを例に挙げて解説します。

 

Bなぜ慶應義塾大学の通信教育課程を選んだのか述べなさい。

 

慶應通信の出願書類には文字数制限が設けられています。内容だけでなく文字数も選考に含まれるので、あまり少ない場合は評価は下がります。

 

一般的には9割以上記述することが求められるので、可能な限り、制限いっぱいまで記述することを心掛けましょう。

 

この問題では150文字が制限なので、135文字以上150文字以内で作成する必要があります。問われている内容がシンプルだからと言って、100文字にも満たない文章では不合格の原因となるので注意してください。

 

志望理由書以外にも、自分自身の「性格」や「特技」について記述する欄があります。それぞれ100文字の制限が設けられているにも関わらず、「優しい」や「暗記」などと単語で回答してしまう人がいます。

 

当たり前ですが、文字数制限が設けられている以上、文章の形にまとめる必要があります。長所と短所に分けて述べたり、エピソードや留意点を添えるなどして、丁寧な記述を心掛ければ、おのずと適切な文字数に収まります。

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