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テキスト批評とレポートの類似性
レポートの勉強法に「テキスト批評」という方法があります。
テキスト批評とは、テキスト内容に対して問題提起して、議論により賛成か反対かの立場を示します。一方、レポートはレポート課題から問いを設置し、テキスト理解を踏まえて考察を行い、結論を導きます。
このように両者は、テキストに関する議論という点で似ています。
そのため、テキスト批評を学ぶことで、考察の手法を理解することができます。
まずは、テキスト批評の流れについて説明します。
テキスト批評では、議論に先立ち問題提起を行います。
多くのテキストや文献は、「事実→根拠→推論」という順序で展開します。
例えば、以下のような流れです。
事実:「発展途上国では人口が増加していて、先進国では人口が減少している。」
根拠:「100年前と比べてアフリカ地域の人口は30%増え、ヨーロッパの人口は20%減少している。」
推論:「経済発展が最も人口抑制政策に効果があると考えられる。」
このように各文の役割を整理した後、どこに問題提起するかを考えます。
「事実」に対して問題提起する場合、「発展途上国でも人口が増加していない国があるのではないか?」となります。「推論」に対して問題提起をする場合、「経済発展は本当に人口抑制政策に効果があるのだろうか?」となります。
問題提起の後、次の議論の型に当てはめて、自らの立場を示します。
著者の主張に対して問題提起し、反対意見を挙げつつ、最終的に賛成する
著者の主張に対して問題提起し、反対意見を挙げて、最終的に反対する
著者の主張に対して問題提起し、例外を示し、適用範囲を限定する
テキスト批評を考察に役立てる
次に、テキスト批評をレポートに活かす方法について説明します。
レポートでは、レポート課題から問いを設置します。その後、考察によって結論を導きます。
考察の際、テキスト批評が大いに役立ちます。
前述の通り、多くのテキストや文献は「事実→根拠→推論」という順序で展開されます。
そこで、いずれかのポイントに問題提起してレポートの論点を定め、先ほどの議論の型を適用して結論に繋げます。
例えば、「推論」に対して問題提起し、検討を行います。その後、部分的賛成というゴールに向かい、結論を導きます。
つまり、「経済発展は本当に人口抑制政策に効果があるのだろうか?」という問いを立て、それが当てはまる場合とそうでない場合を結論します。
考察において重要なことは、結論内容そのものではありません。それまでの過程であり、要するに議論の方法です。
そのため、テキストや文献内容を結論とすること自体は問題ありませんが、無批判に賛成するのではなく、きちんと根拠を述べる必要があります。
そういった意味で、テキスト批評によって、正しく考察ができるようになります。
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