慶應通信のレポートの書き方:レポートにおける主張形成

卒業できるレポートのノウハウをすべて無料メルマガにて授けます

主張内容が正しいことと、レポートが合格することは別である

レポートは根拠がある者同士の対話です。そのため、テキストや文献の内容だけでなく、自分の考えや主張も述べる必要があります。

 

このように分かっていても、初学者は自分の考えをどう表現したら良いか分からず、不合格の原因となっています。

 

よくあるのは、次のようなレポートです。

 

・根拠がない考えや感想を述べたレポート

 

・テキストや文献をコピペしたレポート

 

前者は自分自身、後者はテキストの一方的な主張であり、いずれも一方通行のコミュニケーションとなっています。そのため、仮に内容が正しくても、レポートとしては認められません。

 

レポートでは主張内容が正しいことと、合格できることは話が別です。

 

この点は、初学者に特に驚かれます。

 

ただ、いま驚いた人に知ってほしいことは、レポートはれっきとした学術論文であるということです。そのため、すべての慶通生はレポートのルール以前に、学術の世界の常識を知らないといけません。

 

それは、以下の2点です。

 

・根拠がない主張は、すべて「思い込み」と判断される

 

・テキストや文献を鵜呑みにして、自分の主張としてはいけない

 

それでは、どのような主張であればレポートとして認められ、合格できるのでしょうか。

レポートに仮想の話相手を用意する

意外かもしれませんが、レポートの主張形成が難しい理由は、批判してくれる人がいないからです。レポートに自分の視点しか存在しないので、反論が出ず、なかなか議論が深まらないのです。

 

したがって、レポートで主張する際は、常に「批判の目」を持つことが重要です。「自分の主張は本当にあっているのだろうか?」「反論の余地はないだろうか?」といった批判の目を、自分に対して向けてください。

 

そのための方法を教えます。

 

自分の中に「仮想の話相手」を用意し、その人と議論しながらレポートを進めます。

 

この話相手が発する言葉は、基本的に2つしかありません。

 

「Why so?(なんでそんなことが言えるの?)」と「So what?(だから何?)」です。

 

そのため、この人を黙らせるには証拠を出すしかありません。テキストや参考文献から根拠を示し、反論の芽が減ってくれば、レポートの客観性が向上した裏付けとなります。

 

ちなみに、こうしたツッコミは、教授の視点そのものです。

 

対話で一番いけないことは、相手の存在の無視です。これは、反論の無視も含みます。

 

そこで、主張を形成する際は、〈主張→根拠→反論〉という図式を作ります。反論をひれ伏すことで議論は深まり、結論に説得力が生まれるのです。

 

このようにレポートに別の視点を立たせることで、客観的な主張形成が可能になります。

関連ページ

レポートを書く時の気持ち:レポートで議論する
レポートを理解するには、議論の仕方を勉強するのが一番です。このページでは、レポートと議論の類似点を教えます。
レポートを通じた科学的態度とは?:レポートにおける引用の意義
慶應通信のレポートにおける引用の意義を教えます。
レポート分析のテクニック:レポートの文章を区切る重要性
慶應通信のレポートにおける文章を区切る重要性を教えます。
レポート初学者が陥りがちな罠:テキストや文献読解に対する考え方
慶應通信のレポートにおけるテキストや文献読解に対する基本的な考え方を教えます。
対話とおしゃべりの違い:レポートは根拠がある者同士の対話である
慶應通信のレポートは根拠のある者同士の対話です。
レポートと作文の違い:コミュニケーションの方向性
慶應通信におけるレポートのコミュニケーションの方向性を教えます。
慶應通信の常識はずれな真実:レポート課題に対する認識を正す
慶應通信のレポート課題に対する正しい認識を教えます。
論述の3つの要素:大学教育の目的をレポートに取り入れる方法
大学教育の目的をレポートに取り入れる方法を教えます。
「節立て」についての大まかなイメージ
慶應通信のレポートにおける「節立て」についての大まかなイメージを教えます。

HOME レポートのノウハウ 卒業のノウハウ 指導実績 無料メルマガ講義