慶應通信の英語:英文法「不定詞」を解説します

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不定詞とは

不定詞とは、「to+動詞の原形」で、名詞や形容詞や副詞のような働きをする言葉です。文章の主語、目的語、補語になれます。

 

公式

to+動詞の原形

 

用法

 

名詞的用法

to+動詞の原形/〜すること

 

形容詞的用法

to+動詞の原形/〜するための

 

副詞的用法

to+動詞の原形/〜するために

 

不定詞は「to+動詞の原形」という同一の形で、3種類の異なる意味を持ちます。そのため、どの用法で用いられているかは、自分で判別しないといけません。

 

I like to play soccer.

(私はサッカーをすることが好きだ)

 

ラインマーカーの箇所が不定詞です。「play/する」に「こと」の意味を付け足すと意味が通ります。この場合は名詞的用法の不定詞であることが分かります。

 

否定文では、

 

I don't like to play soccer.

(私はサッカーをすることが好きでない)

 

疑問文では、

 

Do you like to play soccer.

(あなたはサッカーをすることが好きですか?)

 

となります。不定詞が使われていても、一般動詞の疑問文に変わりないので、「do」で聞かれたら、「do」で受けます。

 

‐Yes, I do.

(はい、そうです)

 

-No, I don't.

(いいえ、そうではありません)

 

次に、過去形の表現を見ていきましょう。

 

I liked to play soccer.

(私はサッカーをすることが好きだった)

 

動詞の部分を過去形にしますが、不定詞の「play」はあくまで原形です。

名詞的用法

不定詞を名詞のように使うことから、その名前が付いています。どんな言葉にも「こと」を付けると名詞化するので、名詞的用法では「to+V原形/〜こと」と訳します。

 

He begins to study English.

(彼は英語を勉強することを始めた)

 

「〜こと」となっているので名詞的用法です。ただし、「〜することを始める」ではなく、「〜し始める」と意訳するのが普通です。

 

I want to be a doctor.

(私は医者になりたい)

 

直訳すると「〜になることを欲する」なので、名詞的用法です。こちらも「want to/〜になりたい」と訳すのが普通です。

 

ここまでは不定詞部分が動詞の目的語になっていましたが、不定詞は文の主語にも補語にもなれます。このことは、不定詞は文中のどこにでも置けるということになります。

 

To read books is interesting.

(本を読むことは面白い)

 

この文では不定詞が文の先頭に来ています。「To read books」が文章の主語になっており、「〜ことは…です」と訳します。

 

My hobby is to play soccer.

(私の趣味はサッカーをすることだ)

 

こちらは不定詞部分「to play soccer」が文章の補語になっています。補語なのでbe動詞の直後に置かれます。

 

また、不定詞の名詞的用法限定ですが、動名詞と同じ意味になるため、書き換えが可能です。

 

例えば、「to play」と「playing」は、どちらも「〜すること」なので、動名詞を使っても意味は変わりません。

 

I like to play soccer.

(私はサッカーをすることが好きだ)

 

この文を動名詞を使って書き換えると、

 

I like playing soccer.

(私はサッカーをすることが好きだ)

 

このようになります。ラインマーカーをした箇所が、不定詞から動名詞へ書き換えた部分です。

 

ただし、以下の文は誤りなので、注意してください。

 

I want being a doctor.

 

なぜ誤りかと言うと、目的語に不定詞を取るか不定詞を取るかは、動詞によって決まっているからです。上述の「like」は、不定詞も動名詞もどちらも取れる動詞なので、書き換えができたということです

 

目的語に不定詞しか取れない動詞として、「want」「hope」「decide」を覚えておいてください。

 

これらの語は「後ろに不定詞しか続かない」ので、

 

want to〜/〜したい

 

hope to〜/〜することを望む

 

decide to〜/することを決心する

 

このようになります。

形容詞的用法

形容詞的用法とは、不定詞を形容詞のように使うところから、その名前が付いています。形容詞には名詞を修飾する働きがあるので、不定詞の形容詞的用法は名詞を修飾します。その際、「〜するための…」という形になるので、「to+V原形/〜するための」と訳します。

 

基本的に、修飾される名詞の後ろに置き、後ろから前へ訳します。

 

I need water to drink.

(私は飲むための水が必要だ)

 

名詞「water」の後ろに、どんな水かを表す「to drink」が置かれています。こうすることで、ただの水でななく、「飲み水」というに意味になります。

 

形容詞的用法で気を付けたいことは、「〜thing」の名詞と一緒に使われる場合です。

 

「〜thing」の名詞は直後に形容詞を置くことで、2つで1つの名詞になります。そのため、不定詞はさらに後ろに置かれます。

 

I want something cold to drink.

(私は何か冷たい飲み物が欲しい)

 

この文は、「something cold/なにか冷たいもの」がひとまとまりの名詞です。これを「to drink/飲むための」が修飾することで、「飲むための冷たい何か」から「何か冷たい飲み物」となるわけです。

副詞的用法

副詞とは、主に動詞を修飾する言葉です。不定詞の副詞的用法では、動作の理由や原因を述べることで動詞を修飾し、「to +V原形/〜するために」と訳します。

 

I went to the park to play soccer.

(私はサッカーをするために公園へ行った)

 

「to play soccer/サッカーをするために」は「went/行く」を修飾しています。何のために行くかという「理由」を示すことで、不定詞は副詞の役割を果たしています。

 

また、感情を表す語を伴う場合は「〜して」と訳すので、こちらも覚えておいてください。

 

be happy to〜/〜 してうれしい

 

be sad to〜/〜して悲しい

 

be surprised to〜/〜して驚く

 

be sorry to〜/して残念だ

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