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関係代名詞とは
関係代名詞は修飾の一形態です。関係代名詞によって修飾される名詞は「先行詞」と呼ばれ、必ず関係代名詞の直前に置かれています。
関係代名詞は用法の違いによって、「主格」、「目的格」、「所有格」の3つに分類され、先行詞が人かモノかによっても使い分けられます。
まずは実際の文を見て、修飾についておおまかなイメージを掴んでください。
I have a bag which is pretty.
(私はかわいいカバンを持っている)
「a bag」が修飾を受ける名詞、つまり先行詞です。この先行詞を修飾するのが、関係代名詞「which」以下になります。
関係代名詞は先行詞の直後に置き、後ろから前の名詞を修飾します。
主格
主格の関係代名詞は、主語の代わりに用いられます。先行詞が人の場合は関係代名詞は「who」が用いられ、人以外の場合は「which」が用いられます。なお、先行詞が人でもモノでも「that」を使うことが可能です。
公式
・who+V
・which+V
・that+V
関係代名詞を用いることで、2つの文を1つにまとめることができます。
I know her brother.
(私は彼女の兄を知っています。)
He is a teacher.
(彼は先生です。)
これらの文を関係代名詞を用いて、1つの文にしてみます。
まず最初に、2つの文に共通する言葉を探します。今回の場合、「her brother」と「He」が同じ人を指しています。
そこで、2文目から「He」を消し、そこに関係代名詞を置きます。主語の代わりに置かれるので、この関係代名詞は主格と呼ばれます。
I know her brother who is a teacher.
(私は先生である彼女の兄を知っています。)
この文を見てみると、先行詞「her brother」を関係代名詞の節「who is a teacher」が、後ろから前へ修飾していることが分かります。
関係代名詞「who」の直後に、動詞「is」が続いている点にも注目してください。これが主格の関係代名詞の特徴だからです。
もう1つ例文を見ていきましょう。
I have a pen which is blue.
(私は青いペンを持っています。)
先行詞「a pen」はモノなので、関係代名詞は「which」が用いられています。この場合のモノとは、人以外のものすべてが当てはまり、先行詞が動物の場合も「which」を用います。
また、先行詞にかかわらず「that」を使うことも可能なので、次のように書き換えることもできます。
I know her brother that is a thacher.
I have a pen which is blue.
目的格
目的格の関係代名詞は、目的語の代わりになります。先行詞が人の場合「whom」、モノの場合「which」が用いられます。主格と同様に、「that」は先行詞の種類に関係なく用いられます。
公式
・whom+SV
・which+SV
それでは、次の2つの文を関係代名詞を用いて、1つにまとめていきます。
This is a boy.
(こちらは男の子です)
I saw him yesterday.
(私は昨日彼に会いました)
「a boy」と「him」が同じ人物を指すので、2文目から目的語「him」を消します。代わりに関係代名詞「whom」を置きます。目的語の代わりに置かれるので、目的格と呼ばれるわけです。
This is a boy whom I saw yesterday.
(こちらは私が昨日会った男の子です)
先行詞「a boy」を関係代名詞「whom」以下が修飾しています。「whom」の後に「S+V」が続いていることも大きな特徴です。
もう1つ見ていきましょう。
The computer which I bought last year is good.
(私が昨年買ったそのパソコンは良いです)
先行詞「The computer」はモノなので、関係代名詞は「which」が使われます。「The computer」を「which I bought last year」が修飾しています。関係代名詞は「that」でも問題ありません。
ここで1つ注意点があります。
「which」は主格でも用いられる関係代名詞だということです。ただ、両者の識別は簡単で、関係代名詞の直後を見れば分かります。
今回の例文の場合、「which」の直後に「主語+動詞」が続いているので、「which」は目的格だと識別できます。
この識別が重要になる理由は、目的格の関係代名詞は省略できるというルールがあるからです。関係代名詞を省略すると、次のようになります。
This is a boy I saw yesterday.
The computer I bought last year is good.
一方で、次のように主格の関係代名詞を省略すると誤りになります。
I know her brother who is a teacher.
I have a pen which is blue.
まとめになりますが、主格と目的格の識別の方法として、次の図式を頭に入れておくと、大いに役立ちます。
主格…関係代名詞+V(関係代名詞は省略不可)
目的格…関係代名詞+SV(関係代名詞は省略可)
所有格
関係代名詞の所有格は、所有格の代名詞の代わりになります。先行詞が人でもモノでも、「whose」を用います。「whose」を「の」と訳して意味が通るということが、所有格の大きな特徴です。
公式
whose+名詞
I know the girl whose hair is brown.
(私は髪の茶色い女の子を知っています)
他の格との見分け方として、関係代名詞の後ろに「hair」という名詞が続いています。また、「whose」を「の」と訳すことで、先行詞以下「the girl whose hair is brown.」が、「女の子の髪は茶色いです」となり、意味が通ります。
これらが所有格の特徴です。
もう1つ見ていきましょう。
I live in the house whose roof is red.
(私は屋根が赤い家に住んでいます)
このように先行詞がモノの場合も、所有格では「whose」を用います。「that」も使えないので、注意してください。
関係代名詞まとめ
ここまで関係代名詞を格ごとに説明してきましたが、先行詞の直後に置かれ、後ろから修飾するという特徴は共通しています。一覧表をまとめておいたので、きちんと区別してください。
主格+V | 目的格+SV | 所有格+名詞 | |
---|---|---|---|
先行詞 人 | who/that | whom/that
(省略可) |
whose |
先行詞 モノ | which/that | which/that
(省略可) |
whose |
最後に1つだけ例外を紹介します。
「thatの特別用法」です。先行詞が「all」、「no」、「〜thing」、「最上級」、「人andモノ」の場合、関係代名詞は必ずthatを用いなければなりません。「who」や「which]は使えないので、注意してください。
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