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学術書の読解のポイント
文章は大きく分けて物語文と論説文があり、これらは読解の仕方が異なります。
物語文の代表は小説です。小説では登場人物の心情を予想するため、作中人物に感情移入して読むことがポイントとなります。
論説文の代表は学術書です。学術書は答えがすべて本文中に書いてあります。そのため、論理構造をきちんと整理し、「答えを探す」ことを考えます。
慶應通信のテキストや参考文献も論説文なので、上記の読み方をマスターすることが重要です。特に、レポートを書く際は、次のようなマインドセットを持ちましょう。
・通読しない
・早く読もうとしない
まず、テキストや文献は通読する必要がありません。レポートを書く上で不要な内容も多く含まれているので、レポート課題に関する箇所を探して読みましょう。
また、読解に多くの時間を使うことは、レポートを書く上で基本中の基本です。1頁に1時間留まることはザラにあり、理解できるまで何度も読み返してください。
結局のところ、読解力とは読み方の問題であり、才能や能力の問題ではありません。中国の古語に「読書100遍 義自ずから見る」とあるように、どんなに難しい内容でも繰り返し読めば必ず理解できるようになります。
不明点に仮説を立てる
ここまで読めば、テキストや文献がなぜ難しく感じるか理解できると思います。
基本的には、読む回数が足りていないことが原因です。実際に、文献内容が分からないと嘆く人ほどすぐに投げ出してしまい、1度しか読んでいないことがほとんどです。
ちなみに、卒業した私でさえ、1度では文献内容を理解できません。そのため、これから学ぶ人は読解に多くの労力を注がなければならないのです。
ここまでを理解した上で、読解のテクニックを教えます。
不明点に仮説を立てることです。
慶應通信のテキストや文献には、しばしば意味不明の用語や理論が登場します。
このような場合、似た内容が述べられている箇所を探し、文脈から概念を推測しましょう。仮説を立てて文章を整理して再読することで、初見よりも真意に近づくことができます。
この繰り返しによって矛盾点を解消することで、最終的に全体の論理が理解できるようになります。
読解力の向上に近道はありません。何度も読むうちに少しずつ論理構造を理解できるようになり、その過程によりじわじわと向上していくものなのです。
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