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レポートは述べる順序も大切
レポート初学者の特徴として、形式を軽視するということがあります。形式が整っていなくても、内容が良ければ合格できるので問題ないと考えています。
ただ、この認識は間違っています。
レポートは何を述べるかだけでなく、どのような順序で述べるかが重要だからです。
実際に、科目の知識が同じだけあった場合、レポートの形式を知っているかどうかで、次のような違いが出ます。
レポートの形式を守らない人は、何の前置きもなく突然文章を始めます。そのため、読み手は雑多な情報が脈絡なく混在している印象を受けます。
一方、きちんと形式を守る人は、どこで何をするかを明確にします。そのため、読み手は細部に至るまで書き手の意図を理解することができます。
当たり前ですが、合格できる可能性が高いのは後者です。
これは「述べる順序」の違いだと言えます。レポートの形式を守ることで「述べる順序」が矯正され、読み手に評価される文章に生まれ変わるのです。
50m走をイメージして、レポートの形式を理解する
レポートの形式を理解する際、50m走を考えると理解が進みます。
50m走には、スタートラインとゴールテープがあります。もしスタートラインがなければ走ることができませんし、ゴールテープを切ることもできません。
このように物事には、「開始」と「終了」という2つタイミングが存在します。
レポートでも同じです。前置きなく書き進めるのではなく、開始と終了のタイミングを明確にする必要があります。
レポートで開始にあたるのが「序論」です。序論がなければ本論もないので、突然本論が始まるレポートは間違いだと分かります。
序論でスタートを切ったら、実際に文章を進めます。
これが「本論」です。本論が向かう先は決まっています。
ゴールです。この最終的な到達点は、レポートでは「結論」となります。
このようなわけで、序論でレポートを始め、本論を経て、結論で終わらせるという基本的な構成を覚えてください。
論理的な文章作成に必要な思考
それでは、レポートの形式を守ることで、どのように「述べる順序」が矯正されるかを説明します。
先ほど、序論はスタートラインだと言いました。したがって、序論ではレポートを展開するための準備が必要になります。
それが、問いの設置です。レポートの文章は問いから始まるので、序論に忘れずに明記してください。
問いが決まったら、それを解決するために本論を展開します。答えを出すために必要な過程を考え、それらを順序良く並べます。
これが節です。節には2種類あり、説明節ではテキスト理解を示し、考察節では答えを出しましょう。
このように最初に理論の概要を説明し、その後個別的な事例を解説することで、論理的な文章となります。
本論で答えが出たからと言って、レポートは終わりではありません。あくまで、結論がゴールテープだからです。
結論では、レポートを終わらせるために、問いに答える必要があります。
その際、本論にない内容を述べてはいけません。最後の最後で新しい情報を出すのは論理的とは言えず、読み手にとっても不誠実だからです。
そのため、結論では本論で出た答えを再度記述するのが正しい形です。
このように、レポートでは序論で問い、本論で議論し、結論で解答します。その中でも文章の順序を意識することで、読み手に理解されやすくなり、合格できる可能性が上がります。
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