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民主主義体制の定着条件について考察せよ

「政治学(A)」レポート課題を用いて、レポートの勉強の進め方を解説していきます。

 

著作権の関係で課題を原文掲載できませんが、大意としては「民主主義体制の定着条件について考察せよ」となります。

 

詳しくはお手元のレポート課題集をご覧になってください。

アウトライン

第一節:民主主義体制

 

民主主義の歴史
議会政治が有するシステム
民主主義体制と非民主主義体制の違い

 

第二節:ポリアーキーとMDP社会の関連

 

ポリアーキーの7つの制度
MDP社会の特徴
一人当たりGNPとポリアーキーの関連

 

第三節:MDP社会から逸脱したポリアーキーの成立条件

 

クーデターの発生を防ぐには
警察と軍隊のコントロール
サブカルチャーの均一性

アウトライン解説

第一節:民主主義体制

 

まずは民主主義の概念を解説します。

 

もともと民主主義は古代ギリシャで生まれました。国民一人ひとりの意思を反映する手段として、1つの場所に集まり投票を行い、多数決の原理で政策を決定しました。この「直接民主制」が民主主義体制の始まりなので、きちんと記述しておいてください。

 

このように民主主義の基本的な考え方は、「国民の意思が反映される」ことです。そこで、その実現に向けた政治が、民主主義政治という事になります。

 

ただ、直接民主制はごく小規模のコミュニティでしか行うことができないため、これに変わる民主政治が考えられるようになりました。

 

これが議会政治の始まりです。大きな特徴として、政治を行うにあたって予めいくつものルールが存在することです。政治的指導者は全てこのルールに従うことで、民主主義政治が運営されます。

 

ルールには選挙や国民投票などの国民の意思が反映されるシステムや、任期や不信任決議などの退任に関するシステムなどがあります。こういった「国民の意思が反映される」手続きのシステムを有している点こそが、議会政治が民主主義と呼ばれる所以なのです。

 

このように議会政治は民主主義の実現において最も大きな役割を果たします。しかし、一口に議会政治と言っても、共和制、立憲君主制など多くの形式があります。

 

また、非民主主義体制であっても、その開始においては国民の意思を反映させる議会政治が見られます。それが何らかの原因によって、最終的には少数の権力者に権力が集中し、当初の思惑とはかけ離れた政治が行われます。その結果、非民主主義政治は、国民の意思を反映させるどころか、生命を脅かす存在にもなってしまいます。

 

このように考えることで、単に議会政治という「形式」をもって、民主主義とできないことが分かります。議会政治の中に、上述の権力濫用を防止するシステムを有しているという「実態」こそ、民主主義体制が成立する条件となります。

 

ただ、民主政治が成立することと、それが定着することは話が別です。テキストによると、民主主義が定着するには、「治安が良いこと」、「経済が良いこと」、「道徳的観念が育まれていること」、「平和であること」などが挙げられているので、これらを一通り紹介して
下さい。

 

次に、これら社会的要素と民主主義体制の関係について詳しく解説していきます。

 

第二節:ポリアーキーとMDP社会の関連

 

二節では、ポリアーキーと呼ばれる理想民主主義をあげ、それがMDP社会の中で多く実現していることから、MDP社会の指標によってポリアーキーの定着条件を考察します。

 

現実の社会の中に民主政治が定着するには、その社会の持つ様々な要素と関連しています。まずは上述した4つの民主主義の定着条件を明確にしていきます。

 

R.ダールは民主主義体制の社会に存在する7つの制度を定め、それによって理想民主主義体制「ポリアーキー」を構想しました。そのうち主要な4制度は、「多様な情報源へのアクセス」「表現の自由」「結社の自由」「自由で公正な選挙」であり、これら制度を満たした社会にはポリアーキーの特徴が見られるという事になります。

 

それは、「自立性」「多元性」「説得による指導」「相互影響」です。これらを高度に満たした社会は、ポリアーキーに最適な社会と言えます。

 

それはMDP社会と呼ばる社会です。そこで、MDP社会を分析することで、ポリーアーキーの定着条件について考察できることが分かります。

 

まずは、MDP社会とポリアーキーの関連性を説明します。MDP社会は「所得と富のある社会」であり、一人当たりGNPが高いという特徴があります。また、ポリアーキーの制度を満たす国ほど、一人当たりGNPが高い事が知られています。

 

これらの事実から、一人当たりGNPはMDP社会の指標であると同時に、この指標によってその国がどの程度ポリアーキーの制度を有しているかが判別できます。

 

ただ、MDP社会が必ずしもポリアーキーの制度を持つとは限りません。例えば、中東近辺の国は石油産業により、一人当たりGNPは高いですが、これらの国では伝統的政治が行われています。そのため、ポリアーキーの主要4制度を満たしません。

 

このことは、MDP社会とポリアーキーの間には高度な関連があり、ポリアーキーの定着条件の回答の一つでありながらも、他に別の要因が関係していることが分かります。

 

第三節:MDP社会から逸脱したポリアーキーの成立条件

 

三節では、MDP社会とポリアーキーの矛盾点を述べ、ポリアーキーの定着条件を考察します。

 

一人当たりGNPの他に、MDP社会の特質があります。それは「権力、影響力、権威、またはコントロールを、単一の中枢から切り離し、様々な個人、集団、団体に分散させる」、「民主的な思想にふさわしい態度や信条を育てる」というものです。

 

これら特質は、クーデターの発生を抑止することに貢献します。ポリアーキーが非ポリアーキーへ転覆する際、クーデター(紛争)が発生します。つまり、クーデターはポリアーキーの終焉を意味するので、これを抑止する特質を備えた社会がポリアーキーの定着に適した社会だと言えます。

 

したがって、これらの特質さえ備えていれば、MDP社会でなくともポリアーキーの定着に適した社会だと言えます。実際に、かつてアメリカの農耕社会にはこれら特質が見られましたが、奴隷制が存続されており、MDP社会ではありませんでした。

 

このようなわけで、非ポリアーキーに転覆する際に発生するクーデターの原因を分析することで、逆説的にポリアーキーの定着条件が理解できます。

 

クーデターが発生する原因は、大きく経済面、治安面、文化面に分けられます。

 

経済面に関しては、クーデターの発生率と一人当たりGNPの関連性を述べます。一人当たりGNPが高いほどクーデターの発生率は低く、一人当たりGNPが高いほどクーデターの発生率は低くなります。したがって、一人あたりGNPが高いという事が、経済面におけるポリアーキーの定着条件となります。

 

治安面としては、ダールは「文民指導者による軍隊の統制」を必須としました。しかし、文民指導者自身が統制されない限り、非ポリアーキーへ転覆し、クーデターの要因となることもあります。そこでダールは、「文民指導者をポリアーキーのコントロール下に置く」ことで、ポリアーキーを長期間維持できるとしています。こういった軍隊と警察のコントロールが治安面におけるポリアーキーの定着条件となります。

 

文化面としては、サブカルチャー(下位文化)が該当します。つまり言語、宗教、人種、民族の多様性の問題です。サブカルチャーの多様性は紛争の原因となることが知られています。実際に、均一的なサブカルチャーを持つアイスランドに比べ、無数のサブカルチャーを持つインドの方が紛争の発生率は高くなっています。したがってサブカルチャーの均一性が文化面におけるポリアーキーの定着条件となります。

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