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慶應通信の専門科目で必須となる論述型レポートのお手本を全公開します。

自由と決定は両立するか

過去の「哲学」レポート課題を用いて、レポートの勉強の進め方を解説していきます。

 

著作権の関係で課題を原文掲載できませんが、大意としては「自由と決定は両立するか」となります。

 

詳しくはお手元のレポート課題集をご覧になってください。

アウトライン

第一節:自由と決定における問題とは

 

行為の因果的構造
決定論
非決定論

 

第二節:自由と決定問題へのアプローチ

 

自由と決定論の関係
自由と因果系列
両立主義

 

第三節:二面現象論

 

二面現象論の概説
2種類の因果関係
心的系列と物理系列の付随関係

アウトライン解説

今回のレポートは、自由と決定の両立問題について述べる説明型レポートとなります。解答はすべてテキストに載っているので、合格できるかどうかは読解次第と言えます。そのため、上記項目について日を分けて何度も通読し、図を書くなどして理解を深めてください。

 

第一節では、自由と決定を巡る問題がどのようなものかを広く説明します。

 

まず、私たちの行為には果たして自由意志があるかどうかを考えます。

 

私たちの行為は、「外的要因(環境、遺伝)→心(信念、欲求)→実際の行為」という手順で引き起こされます。このように見ると、ある行為の決定は自分の心が決めているため、自由は存在すると言えそうです。

 

ただ実際には、すべての行為の大元には、環境や遺伝といった心のコントロール外の要素があります。心はこの影響を強く受けるため、結局のところ決定に際して自由は介在できないことが分かります。

 

そのため極端な例を出せば、凶悪犯も歴史的英雄も、その行為には本人の意志はなく、それゆえ本来的には責任も栄誉も存在しないことになります。

 

ただ、私たちは自分の行動には自由があると思っています。そのため、自由と決定という問題が生じるのです。

 

このように自由と決定の問題の概要を述べた上で、実際の問題解決に移ります。

 

私たちの行為に自由が介在するかを考えるという事は、行為と環境の間の因果関係を考えることと同じです。そこで、因果関係についての考え方として、決定論と非決定論という理論を概説して下さい。

 

簡単に説明すると、決定論は因果関係を100%信頼するため、ある原因は結果をただ1つに決めるとする立場であり、非決定論は因果関係が完全に分かったとしても、偶然という要素を考慮することで、結果には常に確率が伴うとする立場になります。

 

第二節では、因果的決定における自由について述べ、自由と決定が両立するためのアプローチを示します。

 

前述のように因果関係の解釈には、決定論と非決定論という2つの立場がありますが、両者には自由がどのように組み込まれているかを考えます。

 

一見すると決定論は自由を認めず、非決定論は自由を認める立場に受け取れます。ただ実際には、非決定論における「偶然」という要素は、自由意志のコントロール外であるため、自由は存在するとは言えません。

 

そのため、「自由は非決定論に存在する」と結論するのは誤りです。むしろ、決定論の中の自由の現れ方こそ本レポートのカギなので、自由について決定論か否かというベクトルでは考えないようにして下さい。

 

自由を考える際ヒントとなることは、決定論と非決定論は、どちらも因果関係を認める立場だという事です。さらにこれらは自由も認めているので、自由は因果関係との間で捉える必要があることが分かります。

 

そこで、決定論における因果系列に注目します。

 

仮に決定論的因果系列が複数あれば、「系列間の移動」という概念が生まれます。通常同一の系列を移動するところ、別の系列への移動が起これば、そこに自由が生じます。

 

この移動を決定からの解放、つまり「自由」と見なすことができます。このように決定論の中の自由を考える立場は、自由と決定が両立するという意味で、両立主義と呼ばれます。

 

第三節では、二面現象論を説明することで、前節のアプローチのプロセスについて詳しく説明し、自由と決定が両立することを結論します。

 

ある因果的系列から別の因果的系列へ移動する場合、その際の決定を特に「因果的決定」と呼びます。この因果的決定に焦点を充てることで、自由と因果関係について詳しく分析することができます。

 

そこで二面現象論を概説します。

 

簡単に説明すると、因果関係には、物的因果と心的因果の2種類があります。環境と心の間の因果関係が物的因果であり、心の中に信念を作ります。そして心と行為の間の因果関係を心的因果と呼び、心の中に欲求を作ります。

 

そして、物的因果と心的因果という2種類の因果関係に対応して、因果系列にも物理系列と心的系列の2種類あることが分かります。これらが上述した決定論的因果関係の正体です。

 

信念は決定を、欲求は自由を導くため、物理系列が決定に関与し、心的系列が自由が関与していることが分かります。物理系列は心的系列に先行するため、自由は決定からの影響を受けながらも存在すると言えます。

 

このような相互影響的な自由が現れる端的な例として、将棋やチェスを挙げることができます。全ての駒の動かし方はルールによって予め決まっています(「決まる」の概念)。ただ、実際にどこに動かすかを決定するのは、相手の手を見た上で自分で決めます(「決めるの概念」)。

 

このような形の自由が存在することから、「自由と決定は両立する」と結論することができます。

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