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慶應通信には受かりやすいレポートがあります。それが説明型レポート。説明型レポートとは・・・。

説明型レポートは、テキスト内容を自分の言葉に直すだけのレポートです。そのため、独自の問題設定をする必要はありません。問いがないという事は当然答えもなく、すなわち考察がありません。このように説明型レポートは、超簡易版レポートなのです。

 

そのためかレポートの形式や原則まで無視して文章を作る人がいます。しかし、それでは受かりません。問いが要らない点などを除けば、説明型レポートは論述と同じです。

 

説明型レポートは、公共性や客観性を持った文章でないといけませんし、序論・本論・結論には決まった役割があります。それを理解したうえで、テキスト内容を自分の言葉で説明すれば、必ず受かるということです。

 

説明型レポートと言えども、学術論文には変わりありません。そ不特定多数の人に向けた公共性のある文章と見なされます。そこで重要なことは、分かりやすく論理的な文章を書くと事です。難しい用語を多用したり、論理が分断された結果、「なんでそんなことが言えるの?」と読み手に思わせるような文章ではいけません。

 

また説明型レポートは、読み手を説得させる客観性のある文章と見なされます。そのため、信頼するに足る根拠を載せるなどして、事実と意見を分けて述べなければいけません。参考文献を引用するのはこのような理由があります。
参考文献についてはこちらをご覧ください。

 

また説明型レポートには決まった形式があります。それは「序論・本論・結論」です。序論ではテーマを掲げ、本論ではテーマについて説明し、結論では要約をします。

 

その際気を付けることは、序論と結論を本論から区別することです。

 

基本的に説明型レポートのテーマは、課題に明記されています。しかしそれだからと言って、序論で断りなく本論で説明を始めてはいけません。レポートは「根拠のある者通しの対話」なので、本論に先立って話題を述べなければ成り立たないからです。

 

レポート課題にテーマが明記されているかどうかにかかわらず、序論できちんと「〜について説明する」という形で述べておきましょう。

 

このような基本的なルールをきちんと意識することで、もともと書きやすい説明型レポートをより簡単にすることができ、また次のレポートに繋がる有意義な勉強をすることができます。

 

説明型レポートの書き方は無料メルマガ内だけの講義を行っています。こちらからレポートについて集中的に学んでください。卒業できるレポートのノウハウを手に入れる

 

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今月は説明型レポートの基礎的な部分について講義を進めて参りました。

 

説明型レポートとは、テキスト内容を自分の言葉に書き直した文章であり、テキストを再構成した文章です。

 

その際気を付けることは、構成や項目まで含めて、すべて自分の言葉に直すという事です。

 

多くの人はテキストと同じ内容を同じ構成のまま書き写します。しかし、それはレポートではなくコピペなので絶対に辞めてください。

 

述べる項目はテーマに応じて変化するので、今回は具体例を挙げて、説明型レポートの作り方を説明していきます。

 

 

・説明型レポートの具体例

 

課題:江戸時代の農民について説明しなさい

 

序論

 

本レポートでは、江戸時代の農民の衣食住について説明する。当時の衣食住に関する資料を活用して、彼らの交流の様子にも注目したい。第一節では衣服について、第二節では食事について、第三節では住居について述べる。

 

本論

 

第一節:衣服

 

『江戸農民の暮らしと人生』(P174〜P199)によると、江戸時代の小作農の子どもは、成長すると奉公に出て生計を立てる場合がほとんどを占める。奉公には地理的移動という要素があり、このことが農民の衣生活に多大な影響を及ぼした。

 

『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』(P133)によると、縮緬や羽二重などが農民の副業により生産された。それによって、各地で高級織物産業が発展したという。祝儀はもちろん不祝儀の際の贈り物として、これらの衣服が添えられたという記録が残っている。

 

例として、庄屋の権兵衛という人物は、娘の婚姻を祝って、絹やかん代じなどの素材でできた衣服を贈った。一方、小作農による質入れ物の中にも高価な織物は数多くみられたという。

 

こういった事例を見ると、当時の農民が必ずしも麻や木綿などの質素な衣服を身に着けていたわけではないことが分かる。これには、小作農による奉公が密接に関連している。彼らの地理的な移動に伴い、次々と新しい土地で織物業が発展したためである。また小作農だけでなく、当時こぞって織物の生産に携わったとされる庄屋によって、こういった衣服文化は誕生した。

 

 

第二節:食事

 

『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』(P140・P141)には、ハレの日の庄屋の献立が詳しく記されている。ハレの日とは正月や盆などの行事日である。行事を問わず献立には、豊富な野菜が揃えられ、中でも大根、人参、椎茸などの食材が多い。庄屋行事の場合、これに加えて、ふな、うなぎ、えびが多く用いられている。庄屋行事は役人も参加する関係上、彼らに対する敬いの念が現れた献立である。

 

また祝儀帳によると、婚礼には必ずと言っていいほど、酒が包まれている。その他白米、赤飯もよく贈られており、祝福の気持ちの表れが感じられる。婚礼、葬礼の際には、貧困者へ米を与える「施しの慣習」が存在した。

 

一方、法事関係では精進料理が用意され、魚介類の献立は極端に少ない。葬礼の品としては、幼くして世を去った者を除いて、酒、白米、赤飯が送られ、また金銭も同梱された。そして『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』によると、香典の内容は次第に金銭がメインになっていったという。先述の権兵衛の場合は、香典に食料品はほとんどなく、全体の95%を金銭が占めていた。

 

また江戸時代の農民は寺との結びつきが非常に強く、寺が財政難とあれば私財で援助することさえあった。年間を通して交流を持っており、正月と盆に寺へ米を贈る慣習はその1つである。

 

 

第三節:住居

 

『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』(P154)によると、当時の庄屋の座敷は母屋、隠居屋、長屋、西長屋、蔵、物置小屋などで構成された、非常に広いものであった。実際に西松屋という家屋には、10畳の部屋の他に、6畳の部屋が5つあったという。

 

住居に関して特筆すべきことは、修理や張替などの手入れがかなり頻繁に行われたことである。先述の西松屋の裏門は、30年間で実に4度手入れがなされたという。その際、家主自ら蔵の建て替えの監督をしたという記録もある。このように住居には庄屋としての威厳が強く現れている。

 

一方、小作農の住宅事情は庄屋とは大きく異なる。『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』(P160)によると、小作農の住居は、広さ10坪から20坪程度であり、畳の部屋は1間あるかないかである。ただこれには、住居に関する取り締まりが関係しており、実際に瓦を家作に取り入れたことで庄屋や役人から注意を受けた例もある。総じて、住居の規模には特別な意味があったこと分かる。

 

結論

 

本レポートでは、江戸時代の農民についてというテーマについて、資料をもとにして述べてきた。第一節では衣服文化を奉公による地理的移動から説明し、第二節では行事ごとの献立を挙げることで彼らの食生活を説明し、第三節では彼らの家屋に対する価値観を内部の特徴や修繕の頻度から説明した。

 

小作農の奉公により周知された織物は、やがて庄屋を中心とした一大産業として定着した。生産された織物は、次第に着るだけでなく贈り物として用いられ、文化として根付いていった。

 

江戸時代の食事は行事ごとに様々であった。役人への敬意や新婚への祝福を表す献立の他、寺や貧困者への施しも行うなど、現在には見られない食文化が存在した。

 

住居に関しては、庄屋の家屋はとりわけ広く、小作農と明確に区別をしていた。こうした壮大な住居は、地域リーダーとしての庄屋の威厳を表すものであり、自村の生産力を高めることへの大きな責任を反映している。

 

 

参考文献

 

『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』(2000年) 成松佐恵子 ミネルヴァ書房 P130〜P185

 

『江戸農民の暮らしと人生』(2002年) 速水融 麗澤大学出版会 P174〜P199

 

 

 

・解説

 

まずは今回のレポートが説明型レポートであることを確認します。その判別は、慶應通信のレポート課題にあります。

 

慶應通信では、大まかに2種類のレポート課題が存在し、それによってレポートの要件(目的)が異なります。

 

基本的にレポート課題の末尾は、「〜を説明しなさい」、「〜を述べなさい」、「〜をまとめなさい」、「〜を論じなさい」、「〜を考察しなさい」などがあります。このうち、答えが存在するのは「論じなさい」や「〜を考察しなさい」です。

 

一方、答えが存在しないのは、「〜を説明しなさい」、「〜を述べなさい」です。これらの指示は、課題に関連するテキスト内容を一通りまとめることが要件なので、説明型レポートと判断できます。

 

そして今回のレポート課題では、「江戸時代の農民について説明しなさい」というように、江戸時代の農民についての説明が要件となっているので、自分なりの考察は必要ない説明型レポートとなります。

 

そこで今回のレポートがどのように展開されているかと言うと、農民生活を「衣食住」の3要素に分類し、各節で具体的に述べていきます。

 

ただ、一口に「衣」と言っても、何から述べていけばよいか分かりません。そこで考える切り口は、「通常と例外」です。

 

通常とは普段着のことで、複数あった場合最もメジャーなものを挙げておけば良いです。一方、例外とは特別な日の服装です。それを祝日ごとに列挙することで、服装については網羅できます。

 

次に、服装と文化面との関連を述べていきます。当然ですが、個人の服装はその時代の衣服業の影響を受けています。この点まで述べることで、生活の中の服装、ひいては彼らの価値観に迫ることができます。(この価値観について本格的に踏み込むと考察になります)

 

衣服については以上ですが、食事や住居についても同様に考え、「通常と例外」という視点で切り込みます。

 

食事の場合、通常の食事と祝日の献立を挙げ、貧困民や寺との繋がりなども述べることで、文化面から説明することができます。

 

さらに、時代ごとの移り変わりも述べます。時代ごとに献立の変化を述べることで、一時代に固まらない多角的な説明ができるからです。ただ、あまり広範囲に広げすぎると、求心性を失い字数もオーバーするので、あくまでも史実として「〜という事もあった」程度にとどめた方が良いです。

 

住居の場合、「通常と例外」を「上級農民と下級農民」に置き換え、この切り口から説明していきます。住居の規模や内装について概説し、まずは史実をありのまま説明します。

 

それだけだと内容が薄いので、「特筆すべきことはないか」と考えます。つまり現代との相違点です。今回の場合、「修理の頻度」が該当するので、その様子について細かく述べます。

 

以上になります。

 

説明型レポートの肝は、説明項目のピックアップです。それは「概要」を述べた後、独自の切り口から内容を追加します。切り口を見つけた後は、文献から探すことができますが、そもそもの話としてその切り口は自分で考えるものです。

 

当たり前のことですが、「レポートには、これについて書くといいよ」という事は、テキストには決して書いてありません。しかしその切り口にはフレームがあり、今回のように「通常と例外」や「上級農民と下級農民」、「特筆すべきこと」に着目します。

 

このように「変化」や「差異」に注目し、「どう違うか」「なぜ違うか」を書く事が説明、「その違いはどのような事実を反映したものか「その事実から何が言えるか」まで展開すると考察となります。くれぐれもテキスト内容を自分の言葉に直すだけが説明だと思わないようにして下さい。

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