サスペンスドラマ

慶應通信のレポートは参考文献を理解できるかどうかが重要。まずはこのページを一読。

自由と決定における問題とは

私たちの行為には果たして自由意志があるのでしょうか。

 

私たちの行為は、「外的要因(環境、遺伝)→心(信念、欲求)→実際の行為」という手順で引き起こされます。

 

このように見ると、ある行為の決定は自分の心が決めているため、自由は存在すると言えそうです。

 

ただ実際には、すべての行為の大元には、環境や遺伝といった心のコントロール外の要素があります。心はこれらの影響を強く受けるため、結局のところ、決定に際して自由は介在できないことが分かります。

 

そのため、極端な例を出せば、凶悪犯も歴史的英雄も、その行為には本人の意志はなく、それゆえ本来的には責任も栄誉も存在しないことになってしまいます。

 

ただ、私たちは自分の決定に自由があると思っています。ここに、自由と決定という問題が立ち上がります。

 

さて、私たちの決定に自由が介在するかを考えるという事は、行為と環境の間の因果関係を考えることと同じです。因果関係については、決定論と非決定論という2種類の考え方があります。

 

決定論とは、因果関係を100%信頼し、ある原因が結果をただ1つに決めるとする立場です。一方非決定論は、因果関係が完全に分かったとしても、偶然という要素を考慮するため、結果には常に確率が伴うとする立場です。

自由と決定問題へのアプローチ

前述のように因果関係の解釈には、決定論と非決定論という2つの立場があります。これらに自由がどのように組み込まれているかを考えたとき、一見すると決定論は自由を認めず、非決定論は自由を認める立場に受け取れます。

 

ただ実際には、非決定論における「偶然」という要素は、自由意志のコントロール外であるため、そこに自由は存在するとは言えません。そのため、「自由は非決定論に存在する」と結論するのは誤りです。

 

むしろ、決定論の中での自由の現れ方こそ、自由と決定の両立問題の焦点となるので、自由について決定論か否かというベクトルでは考えないようにして下さい。

 

さて自由を考える際のヒントとなることは、決定論と非決定論はどちらも因果関係を認める立場だという事です。これらは共に自由について認めているため、自由は因果関係との間で捉える必要があることが分かります。

 

そこで、決定論における因果系列に注目します。決定論的な因果系列が1つではなく、仮に複数あるとすれば、「系列間の移動」という概念が生まれます。

 

通常同一の系列を移動するところ、別の系列への移動が起これば、そこに「自由」が生じます。このように決定論の中に自由を求める立場は、自由と決定が両立するという意味で、両立主義と呼ばれます。

二面現象論

二面現象論を導入することで、両立主義のプロセスを詳しく解説していきます。

 

ある因果的系列から別の因果的系列へ移動する場合、その際の決定を特に「因果的決定」と呼びます。この因果的決定に焦点を充てたのが、二面現象論という考え方です。

 

二面現象論では、因果関係には、物的因果と心的因果の2種類があるとします。

 

私たちの行為は、「外的要因(環境、遺伝)→心(信念、欲求)→実際の行為」という手順で起こりますが、外的要因と心の間の因果関係と心と行為の間の因果関係を異質なものとして区別するのです。

 

環境と心の間の因果関係を物的因果と呼び、それによって心の中に信念が作られます。心と行為の間の因果関係は心的因果と呼ばれ、心の中に欲求が作られます。

 

この物的因果と心的因果に対応して、因果系列にも物理系列と心的系列の2種類があり、物理系列は心的系列に先行することが分かります。これらの系列が、前述した複数の因果系列の正体です。

 

心の作用のうち、信念は「決定」を、欲求は「自由」を導くため、物理系列が決定に関与し、心的系列が自由に関与します。したがって、自由は決定からの影響を受けつつも、確かに「存在する」と言えます。

 

このような相互影響的な自由が現れる端的な例として、将棋やチェスが挙げられます。

 

全ての駒の動かし方はルールによって予め決まっています(「決まる」の概念)。ただ、実際にどこに動かすかを決定するのは、相手の手を見た上で自分で決めます(「決める」の概念)。

 

このような自由が存在することから明らかな通り、「自由と決定は両立する」と結論することができます。

関連ページ

経済学 需要と供給の基礎知識
経済学のレポート課題に合わせて需要と供給の関係をまとめました。
経済学 需要の価格弾力性
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
経済学 代替財と補完財
慶應通信の経済学レポートを書く上で必要な知識をまとめました。
地学 大気の歴史
慶應通信の地学のレポートの解説です。大気の歴史は、酸素の増加と二酸化炭素の現象を中心に勉強します。
地学 プレート移動
レポート課題に関係する箇所だけ分かりやすくまとました。レポート作成だけでなく科目選択の際にも参考にしてください。
地学 深海水の循環
レポート課題に関係する箇所だけ分かりやすくまとました。レポート作成だけでなく科目選択の際にも参考にしてください。
政治学 日本の資本主義民主政治
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
政治学 中国の社会主義民主政治
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
政治学 なぜ社会主義は自滅するか
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
政治学 ポリアーキーの定着条件
レポート課題に関係する箇所だけ分かりやすくまとました。レポート作成だけでなく科目選択の際にも参考にしてください。
法学 三権分立
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
論理学 真理関数理論
慶應義塾通信教育課程の卒業生が教える、大学の通信教育過程のレポートの書き方に特化したポータルサイトです。 実際に私が書いたレポートを見せながら、受かるレポートの書き方をすべて教えます。
論理学 量化理論
レポート課題に関係する箇所だけ分かりやすくまとました。レポート作成だけでなく科目選択の際にも参考にしてください。

HOME レポートのノウハウ 卒業のノウハウ 指導実績 メルマガ登録