サスペンスドラマ

要約ができると文献の理解が深まる。その方法とは。

要約とはなにか

レポート課題には、「〜を要約しなさい」という指示が存在します。

 

要約とは、文献の内容のうち、主要な個所だけをまとめた文章です。自己流でも通用してしまうという事があって、多くの人は勉強する機会はありません。しかし、レポート課題では、文献1冊すべてを要約する場合もあります。

 

このようなとき、要約の方法を知っているのと知らないのでは、完成した文章に雲泥の差が出ます。また要約をうまく行うことによって、レポートの評価だけでなく、自分自身の文献の理解も深まります。

 

そこで次の課題を見てください。

 

テキストを要約したうえで、その視点から現代社会について論じなさい。

 

この課題では、要約に対して問題提起と考察を行います。そのため考察は要約の質にかかっており、きちんと文献の要約を行って、理解度を深めておく必要があることが分かります。

 

こういった課題で、やってはいけないことを教えます。

 

・全部まとめて要約をしようとする

 

・内容が前後する

 

・文献の丸写しをする

 

これらは必要な記述がない変わり、不必要な記述が多く見られる要約の特徴です。正しい要約の仕方は、次のようになります。

 

章(節)や段落ごとに一文要約をする

要約は、こまめに取るのが原則です。その際、主要な文章を残し、派生的な個所を省きます。そこで一般的な文献の展開の原則を紹介します。

 

「事実→根拠→主張」という順序です。

 

事実やその根拠は、筆者が主張を行うための準備です。したがって、一文要約すべき点は、主張になります。そこでのポイントは、接続詞です。

 

「したがって」「つまり」「しかし」いう接続詞のあとには、強い主張がきます。これらの接続詞の後の文章を中心に要約を取ります。

 

一文要約を繋げる

上記の要約を章(節)、段落ごとに行い、文献全ての一文要約を取ります。一文要約をすべて取ったら、それらの文を繋げて文章にします。

 

例として、次の文献を要約して見せます。

要約の方法

学習と教育の違い

 

@教育と学習はよく混同される。発達は個体や集団の学習の過程と結果を含んでいるから、教育は子どもや青年の学習活動と深い関係のなかでしか成立しようがない。しかし教育はこの学習過程への教育者の助成的介入のしごとであって、これを介入の対象である子供や青年の学習活動そのものといっしょにしてしまうのは誤りである。

 

Aまえにのべたように、教育は子どもたちのおこなうこの自力での学習活動に、まえもっての、あるいはあとからの破綻をよみとって、その学習活動を助成するしごとだから、学習(learning)ではなく学習の練習とみるべきである。学習と学習の練習は区別すべきである。練習はいつまでもつづく行為ではないから、教育は非日常的であり、系統的という意味で線的行為である。これに対し、学習は、個体がつねに行っているという意味では日常的であるが、それが試行錯誤を含んでいつも成立しているとは言えないという意味では、点的な瞬時の事件である。

 

B学習心理学はこの瞬時の行為がどのようにして成立するかを、連合説、認知説、精神分析論などさまざまにモデル化してきた。また、この学習を、感覚、地殻、記憶、認識などの次元、領域に区別しかつ統合しながら研究してきた。教育学ではこれらの学習心理学と重なるところが多いが、これに解消されるものではない。(『教育学第一歩』23頁より引用)

 

 

上記の文章はある文献から1節全体を引用したものです。1節がいくつかの段落に分けられた文章を要約する場合、まとめて要約するのではなく、段落ごとに要約をします。

 

・一行要約

 

@教育は教育者の仕事であり、学習は子どもの活動なので、両者は異なる。

 

A教育は系統的に行うが、学習は瞬間的に行う。

 

B学習心理学は瞬時の行為を対象にしているが、教育学は違う点を対象にしている。

 

言葉をアレンジした方が分かりやすい場合があるので、文献のままではなく、上記のようにまとめます。次にこれらの一文要約を繋げ、文章にします。

 

教育は教育者の仕事であり、学習は子どもの活動なので、両者は異なる。教育は系統的に行うが、学習は瞬間的に行う。学習心理学は瞬時の行為を対象にしているが、教育学は違う点を対象にしている。

 

このように要約ができます。教育と学習の違いについて端的にまとまっており、高評価が得られる要約です。

 

このように正しい要約をすることで、過不足なく論じることができるだけでなく、自分自身の文献への理解が深まりますので、ぜひやり方を身につけてください。

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