成果への幻想
慶應通信を卒業するために一番重要なことは、毎日行動することです。つまり、努力の継続です。
このとき必要な考え方は、根性論ではありません。確かにやる気の源泉は、その人の持つエネルギーの量で決まります。
しかし、エネルギーがあるからと言って、誰でも彼でも努力できるかと言うとそうではありません。エネルギーを活用するには、ある知識が必要です。
多くの人は、ガムシャラに努力することを美徳と考えています。その一方で、どれくらいの努力でどれくらいの成果が出るかには、あまり関心を持ちません。
しかし、それはとても恐いことです。実際の成果の出方は、多くの人が予想するものと全く異なるからです。
そのため、無理なく長期的に努力するには、努力と成果の関係を把握することが大切です。
この法則をまとめたものを「レミニセンス現象」と呼びます。
レミニセンス現象の特徴は、次の2点にまとめられます。
・努力に即効性はない
・努力と成果は絶対に比例しない
どんなに努力しても、成果は遅れて出ます。これは超重要な真理です。なぜなら人はすぐに結果を求めようとするので、成果が出る前に諦めてしまうからです。
成果が出るのにどれだけの時間が必要かと言うと、最低でも3ヶ月間と言われています。レポートのように複雑なものなら、この期間はさらに伸びます。
レポートの場合、指導者の下で毎日努力しても、完全にマスターするまでに1年はかかります。なぜこれほどの時間がかかるかと言うと、人間は新規の情報に弱いためです。
初めての人に会ったときに「人見知り」を起こすのと同じで、変えようのない脳のメカニズムと言えます。そのため、時間短縮は諦めてください。
次に、「努力と成果は絶対に比例しない」について説明していきます。
上述したように短期的には非効率な努力ですが、長期的に継続すれば効率的に変わっていきます。
つまり、同じ人間であっても、努力していくうちに効率性が変化していきます。これが努力と成果の関係の本質であり、2次関数のグラフの様に、時間とともに次第に増加量が増えていくと考えてください。
したがって、ある程度長期間努力を続ければ、少しの努力で大きな成果を出せるようになります。それをコツを掴むとか、理解が追いつくなどと言ったりしますが、そこまで来たらこちらのものです。
頑張っていれば、あなたにもこの感覚を味わう瞬間は必ず訪れます。合格するパターンや感覚が分かってしまえば、以前の半分ほどの努力で、すべて合格できます。
今回はひとまず、努力と成果の関係について大まかなイメージを掴んでください。
それは、努力は短期的には非効率だが、長期的には効率化するという性質です。
スキルアップのサインとは
努力と成果の関係をレミニセンス現象といいます。レミニセンス現象の特徴として、努力には何の成果も出ない期間が、長く続きます。
その期間は3ヶ月以上であり、それだけ長く続けば、不安になるのは当たり前のことです。実際、この時期の努力は、「我慢」という言葉が最もよく当てはまります。
そこで今回は、停滞期に我慢する方法について説明していきます。
停滞期、つまりレミニセンス現象が現れるタイミングは、決まっています。
スキルアップの直前です。
これは勉強だけでなく、スポーツにも当てはまります。
スランプに苦しむアスリートは、数か月後に調子を取り戻す際、明らかに以前よりスキルアップしています。これは技術が向上した結果、次のステップに差し掛かり、そのための準備期間が不調として現れていたためです。
このようにレミニセンス現象は、スキルアップの前兆であり、実は大変喜ばしいことなのです。
勉強の場合は、今までうまくいっていた方法が、ある日突然使えなくなってしまうことがあります。これは自分のレベルが上がった結果、よりレベルの高い科目に突き当たるという、ある意味必然的な結果です。
ところが厄介なことに、その科目を一から勉強している間は、スムーズに成果が現れるどころか、むしろ後退しているようにさえ感じます。
しかし、それは決して後退しているのではなく、レミニセンス現象の中にいるということを認識して下さい。
結局のところ、こういった挫折の繰り返しの中でしか、スキルアップはあり得ません。成功する未来を信じ、努力を重ねるしか方法はないのです。
これを我慢取ったのですが、今のあなたはこれに耐えうる武器を持っています。
それは、レミ二センス現象の知識です。
勉強には我慢の時期があること、またそれは、レベルアップのチャンスであることを前もって知っていれば、自分の状況を客観的に見ることができます。その結果、勿体ない挫折から自分自身を守ることができます。
人間には誰でも波があります。ただその波の影響を軽減することはできるので、こういった知識も知っておくと良いでしょう。
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